
東洋医学の講習会に行ってきました
今回は積聚治療の病気 (症状)の見方のお話です。
積聚治療は鍼灸で古典と言われる本の、さらに基となっている2500年くらい前の「易経」を基本に考察してきた治療法です。
そこには「精気為物」 物(見えるもの)は精気(純粋な気、見えないもの)でできている、と書かれています。
東洋医学は「気」の医学であり、見えないものも考慮しています。西洋医学は見えるものが対象ですね、検査数値を重要視しています。
病気とは、生命は目に見えないけれど、生命に何かが起こってその活力が低下すると、目に見える症状として現れるということになります。
目に見える症状は、その人の弱いところに出ているものであり、病気の根本ではないと考えます。
積聚治療では症状に直接アタックせずに病気の根本に焦点をあてていこうとする治療法です。
でも「目にみえないものにどうやって?」と思いませんか。
生命は症状の出ているところも、元気な部分も全部ひっくるめて一つです。丸ごと一つで生命のある、一人の人なのですから、その人の身体に一番いい影響を与える場所を探して刺激をします。
どういう影響かというと、その人の自然治癒力を活性化することです。その結果、表に出ている症状が退出し生命力が正常になっていくというイメージを持っています。
時間は少しかかるけれど、その場所だけの症状を取るよりも、再発が少ないと先生はおっしゃていました。
また易経には「易有太極」とあり、太極からの病気の見方の説明がありました。
太極は絶対的陰が絶対的陽を支えて成り立つと考え、「太極=生命」とすれば陰が強くなったり弱くなったりした結果、陽の変化が症状となって現れているということです。これが病の根本となります。
見えるものが陽(症状)とすると見えないものが陰であり、積聚治療は陰を補うことで陽を治めることをしていくということです。
「この易的な考えが人生でわかるとマザー・テレサのみたいになる」と先生はおっしゃいました。
実はメンタルケアの講習会でもヒューマンケアで大切なこととして、マザー・テレサの言葉が載っていました。
そして今読んでいる帚木蓬生さんの「ネガティブ・ケイパビリティ」にも
言葉が載せられています。
偶然の一致ではないな〜と思います。
<スタッフ・守下>